【働き世代のがん】がん患者になっても仕事を続けたほうがいい理由と続けるための方法
近年は発症から5年後の生存率が、全がんで60%を超えており、医学のめざましい進歩を証明されています。しかし、がんと告知される人数も年間約100万人と言われており、がん患者として闘病している方が増加しているという事実もあります。
がんと告知されたら仕事を辞めて治療に専念するべきなのか、それとも、少しでも仕事を続けながらがんの治療に励んでいくべきなのか。そんなお悩みについて考えていきましょう。
1.がん患者が直面する問題には何があるのか
まずは、がんと診断された人が生活を送るうえで直面する問題には、どのようなものがあるかを確認してみましょう。
1-1.お金の問題
がんと分かったら、出来る限り早期の治療が重要になってきます。がんはステージ1からステージ4があり、進行していくほど身体に深刻なダメージをもたらします。そのため、発見されたらすぐにでも手術を行い、治療していくべきです。
しかし、当然ながら治療にはお金がかかります。抗がん剤の投与や服用、放射線治療や定期的な通院などは、時間的にもコスト的な意味でも、人生に重大な影響を及ぼします。特に先進医療などに挑戦すると、非常に高額な治療費がかかります。もちろん高額療養費制度を利用できますので、毎月の治療費を一定額に抑えることはできます。それでも、今までにかからなかったがんの治療費が新たに加わることによって、自分の生活だけでなく、家族の生活にも大きなしわ寄せが及びます。しかも、治療の期間が長期に及べば及ぶほど、お金の問題の重荷は飛躍的に増えてしまうのです。
1-2.仕事の問題
がんは仕事にも多大な影響を及ぼします。すぐにでも手術しなければいけない場合、会社を一定期間休まなければいけません。また、入院が長期に及ぶこともありますし、がんの治療のためには定期的な通院が必要になってきます。
さらに、抗がん剤の副作用で吐き気やめまい、頭痛に襲われて仕事に万全な態勢で臨むことが難しくなるかもしれません。通勤も体への大きな負担になってくるでしょう。これまでのようにフルタイムで働くことが難しくなり、定められた日数分の勤務が無理になることもあるでしょう。
1-3.生活の問題
仕事だけではなく、日常生活にもがんは影響を及ぼします。家事・育児を担当している方は、抗がん剤の投与によって体調が悪化し、家事・育児に専念することが難しくなります。また、食欲の減退によって、体調がさらに悪化してしまう怖れがあります。
65歳以上であれば介護サービスの利用は可能ですが、介護保険の申請によってより若い年齢の方でも利用することが可能になります。日常生活を問題なく送るため、何らかの形で支援を受けなければいけないケースも増えるのです。
2.がん患者になっても仕事を続けたほうがいい理由
では、がんにかかってしまったら、仕事を退職して自宅で治療に専念するほうが良いのでしょうか。過去にはそういった人が多かったのも事実ですが、最近ではがん治療と並行して職場での勤務を継続する人が増えています。
2-1.経済的なストレスに悩まされる必要がない
がんのため仕事を退職すると、当然ながら収入が途絶えてしまいます。家族や親戚が支援してくれることもありますが、独身の方などは本当に収入が全くなくなってしまう可能性があるのです。
傷病手当金の支給を受けることは可能ですが、それでも、収入は手取りで半分近くに下がってしまいます。手術後に日常生活がある程度は送れるようになった段階で会社に復職を伝え、最初は短時間労働など自分に無理のないペースで働き続けることを検討しましょう。
少しでも収入が確保できれば、収入がなくなって自分の人生が閉ざされる恐怖や不安におびやかされることもなくなります。
2-2.目標ができて周囲に支えてもらえる
一度がんにかかってしまうと絶望し、これから先の自分の人生はないと錯覚してしまう人もいます。そんな悩みを一人で抱え込んでしまうと、自分の気持ちの中で悪循環に陥り、体調にも悪い影響が出かねません。
それよりも周囲に人がいる環境で生活を続け、人と人との絆を感じながら完治を目指すことが、がんの治療に良い影響を与えることがあるのです。職場の人間があなたの復帰を願って仕事をサポートし、一緒に一つの目標に向かって努力していくような関係が構築できれば、きっとあなたも前向きな気持ちで治療に取り組めるはずです。そして、仕事のやりがいが生きるという目標になり、辛い治療を乗り越えることができるかもしれません。
3.がん治療と仕事を両立させるために
がんと告知されたら最初は戸惑ってしまい、事実を受け止めるまでに時間がかかるでしょう。しかし、一定の時間が経過すれば、次第に気持ちが落ちついてきて、がんの治療や先々をよく考えるようになります。もし治療と仕事を両立させていきたいと決めたら、そのためにはまず何をするべきでしょうか。
3-1.今後の治療計画を把握する
最初にするべきことは治療計画を把握することです。自分の担当医にいつごろ手術を行い、いつまでに退院ができるか、いつぐらいから通常の生活ができるようになるかを聞いておきます。また、病院には患者の相談にのってくれるソーシャルワーカーもいますので、相談しながら、どれくらいの間仕事を休むべきか、そして、手術後から経過何日目で体調が回復し、以前のように仕事に取り組めるようになるかの心積もりをしておきましょう。
それと同時に、仕事に戻った後の体調のことも考え、病気の状態や治療にどのような薬を使うかも把握し、副作用について知っておく必要があります。
3-2.会社に病気のことを伝え、今後の勤務の相談する
次にするべきは、会社に自分の病気のことを素直に伝えることです。病気のことを会社に伝えるべきか悩む方もいるかもしれませんが、少なくとも手術や入院のために一定期間、休暇を取る必要があるため、話しておいたほうが懸命です。
上司以外にも社内の人事や総務、産業医らの信頼できる人に事情を伝えることができれば、治療期間中にサポートが受けやすくなるでしょう。
3-3.会社の制度を確認する
人事や上司の了解が取れたら、休職することができるか、重大な疾病に対して有給休暇以外にも何か別の休暇を取れる制度があるかを確認します。有給休暇がなくなってしまうと、欠勤扱いになってしまう会社もあります。一方で、福利厚生が手厚い会社であれば、休職期間中も給与が出る可能性はあります。休職が長期間に及べば、傷病手当金を利用することもできます。
会社のどのような制度を使用して、復職後の勤務時間や出勤日数、どのような業務を担当していくかなど、具体的な働き方について会社の人と相談しておきましょう。
まとめ
国立研究開発法人国立がん研究センターが「がんになっても安心して働ける職場づくりガイドブック」を作成するなど、近年がんは仕事と両立させながら働き続け、完治を目指すことも可能になっています。
しかし、働きながら治療をすると決めても、収入の不安は残ると思います。いざというときの不安を少しでも減らすためにも、事前にがん保険の検討をしてみませんか。老後の資金を蓄えながら、がんの保障もできるのが『がん保険付き団体信用生命保険』です。住宅ローンを組むときにがん保険付きの団体信用生命保険に入っておけば、がん(※)と診断されただけで住宅ローンの返済が免除されるのでローンの無い不動産が残り、さらに毎月家賃収入が入ってきます。
そして、休職中の生活費を下支えすることにもつながり、ひいては実生活において大きな助けになるかもしれません。
投資用物件を購入して老後の備えにしながら、がんに対するリスク対策も行う、二重の意味での人生の保険になってくれるでしょう。がん保険付き団体信用生命保険にご興味がありましたら、ぜひ「マンション経営大学」を運営するLife&Style株式会社までご相談下さい。
※「上皮内がん」や「皮膚の悪性黒色腫以外の皮膚がん」はがん診断保険金のお支払いの対象となりません。また、責任開始日からその日を含めて90日(免責期間)以内にがん(所定の悪性新生物)と診断確定された場合には、がん診断保険金は支払われません。
※保険の条件・保険金の支払い要件に関しては各金融機関により変わります。
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