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不動産所得を節税する!?確定申告で経費として計上できる費用とできない費用

不動産投資で家賃収入が発生すると、同時に納税の義務が生まれます。その際、賃貸物件の経営で生じる様々な支出を経費として計上すると、利益を圧縮して節税することができます。では不動産所得に対し、何が経費にでき、何が経費にできないのか。実際に確定申告の際にはどうすればいいのかなど、不動産投資初心者の方の疑問を解消していきます。

不動産所得とは

まず不動産所得がどのようなものかを知っておきましょう。国税庁のサイトで、不動産所得は以下のように定義づけられています。

総収入金額 ー 必要経費 = 不動産所得の金額

総収入金額と必要経費には何が含まれるのかを知ることで、不動産所得を導き出すことができます。

1.総収入金額
総収入金額に含まれるものも国税庁のサイトで定義づけられており、下記のリストの通り家賃や管理費、共益費、礼金、更新料、敷金の残金などが当てはまります。

・家賃(賃料として設定している金額)

・名義書換料・承諾料・更新料または頭金などの名目で受領するもの
(入居者との契約時の礼金と呼ばれるもの、また契約更新時の更新料などが含まれます)

・敷金や保証金などのうち、返還を要しないもの
(敷金や保証金として受け取った金額は入居者に債務不履行がない場合は全額返還されますが、債務不履行や敷金償却の契約により返還を要しないことが確定した日に、その金額を収入として計上する必要があります)

・共益費などの名目で受け取る電気代、水道代、掃除代など
(家賃とは別に管理費や共益費を設けた場合の収入を指します)

2.計上できる代表的な7つの経費
それでは不動産投資に伴う代表的な経費を挙げていきます。

(1) 税金
固定資産税や都市計画税、不動産を購入したときの不動産取得税、また収入印紙代などの税金は経費になります。

(2) 保険料
不動産投資をするときには、火災保険への加入はまず必須ですし、地震保険に入る人もいるでしょう。それらの保険料は経費に計上できます。

(3) 管理会社への業務委託料
一般的に大家さんは、賃貸物件は不動産管理会社に、家賃の5%などを手数料とし、トラブルの解決や清掃、家賃の徴収などを任せているでしょう。それらの業務委託料は不動産運営に必要な経費として認められます。

(4) 司法書士や税理士への報酬
確定申告を税理士事務所に依頼する、不動産の登記を司法書士に依頼する、といった場合の報酬も経費になります。

(5) 減価償却費
建物には、構造や素材により、法律で耐用年数が設定されています。木造は22年、鉄骨造は34年、マンションで多いRC造は47年です。建物の購入にかかった費用を、この年数で割った金額を減価償却費として毎年、費用に計上することができます。

例えば下記のような場合、年間36.96万円ずつ減価償却できるため、実際の支出がないのに経費として計上できるのです。支出が伴わないのに帳簿上の利益を減らすことができるので、節税に効果を発揮します。

(6) 修繕費
時間とともに、部屋は必ず老朽化します。部屋の機能を回復させるための費用は、修繕費として経費にできるので、部屋のクリーニング代や壁紙の交換、給湯器やエアコンの交換などの費用は経費として計上しましょう。またマンションを所有しているときは、管理費として共用部分の清掃やメンテナンス費、修繕積立金として大規模修繕のための費用を毎月支払うことになりますが、これも経費にできます。

ただし、機能を向上させるための設備の費用に関しては、修繕費として一括での経費計上はできません。固定資産と同じく、耐用年数の期間にわたって減価償却する必要があります。例えば、階段の修理は修繕費になりますが、階段を新たにつけた場合は修繕費になりません。ほかにも、壁紙や床板の張替えも修繕費として計上できますが、間取りの変更などは機能向上のための費用にあたるため修繕費には含まれないので、その点は注意しましょう。

(7) ローン金利
ローンの融資を受けて物件を購入した際には、毎月決まった額の返済をしていきます。そのなかでも返済する金額の何割かは借入金の元本ではなく、金利です。融資を受けた金融機関から、年末に返済表が送られてきて、それぞれ返済金額の借入金と金利の内訳が書いてあります。そのうちの建物を取得するために受けた借入金の金利は経費とすることができます。また、ローンの融資を受けた年の手数料も経費になります。

その他
物件を視察にいった場合の交通費、税金に関する本を購入した際の書籍代、不動産屋への手土産代、などは常識の範囲内で経費にできます。あまりに交通費や交際費の頻度が高い、金額が多い場合は税務署のチェックが入ります。

経費として計上できないもの
住民税と所得税は、不動産投資に関係なく発生するので経費にはなりません。

法人化することで計上できる経費の幅が広がる

ワンルームマンション投資に慣れて不動産所得が増えると、法人化を検討する人も出てくるのではないでしょうか。法人化を行うと、経費として計上できる範囲が広がり所得を増やすことができます。事業規模に不動産投資が拡大してきたら、法人化も視野に入れましょう。

不動産投資で事業規模と見なされるのは、5棟、あるいは10室の所有からです。この規模になると、青色申告でも65万円の控除を受けられるようになります。法人化すると、所得を自分や家族に給与を与える形式にすることができます。給与額が少ないと所得税の税率が低くなるので、800万円をそのまま所得とするより、400万円の給与所得者が2人いる、としたほうが節税できます。また共済への加入費や保険なども経費にできますし、減価償却の計上も個人事業主やサラリーマンとは違って自分の好きなタイミングで行えます。

減価償却費は、個人事業主は毎年自動的に計上されるので、もともと利益が少なく納税額が少ない年も計上しなくてはいけません。しかし法人の場合は任意のタイミングで減価償却費を計上できるので、利益の少ない年は計上しない、利益の大きな年は減価償却費を多く計上して利益を圧縮することができます。

ただし公務員の場合、5棟あるいは10室の所有は副業規定のラインを超えると判断されるので、注意しましょう。法人を設立して、配偶者を法人代表に立てるなどの対策が必要です。また所有物件数が少なくても、事業所得の金額が多い場合は事業規模の不動産投資を行っていると判断されるケースもあります。

損益通算について



不動産の所得は、給与所得と合算して確定申告が可能です。不動産物件の運営で損失が発生していた場合でも、確定申告を行えば納めすぎていた税金が還付されることがあります。確定申告で給与所得控除後の所得金額と不動産収支内訳書上の赤字を相殺すること、これが損益通算です。特に不動産は、購入初年度や次年度は登録免許税や不動産取得税を納めるため、年間の数字では損失になるケースがあります。

給与所得が700万円の方の場合を例に出してみましょう。

所得税率は23%、控除額は63.6万円です。所得税率の詳細はこちらの記事の「(1)所得税の税率」の表をご覧ください。この場合の計算は以下のようになります。

7,000,000×23%ー636,000=974,000円

所得税は974,000円になります。そこで不動産物件の運営による損失が100万円あった場合は、以下のような計算になるのです。

(7,000,000-1,000,000)×20%-427,500=772,500円

給与所得と不動産の損失を合わせた、最終的な所得は600万円です。所得税は累進課税になるため、600万円の所得の場合は税率20%、控除額は42.75万円になります。そこから所得税額を計算したのが772,500円です。

974,000ー772,500=201,500円

損益通算の結果、201,500円も所得税が安くなりました。

所得税だけではなく住民税にも影響してくるので、総額では25万円程度の還付があります。しかも減価償却によって帳簿上の損失になっていれば、手元に残る現金の額はもっと大きなものになります。

このように不動産所得は損益通算で給与所得が可能であるという、税制上たいへん大きなメリットがあるのです。新築物件であれば減価償却を計上できる期間も長いので、この節税効果を長期間発揮できます

確定申告時に必要なものは?

総収入金額から必要経費を引き、その金額が20万円以上であった場合は確定申告をしなければいけません。確定申告の時期は毎年2月16日から3月15日までの1ヶ月間です。確定申告をおこなう場合は、所定の書類を提出し税額を確定させることになります。青色申告、白色申告とそれぞれで提出するものが違うことに注意しましょう。

(1)青色申告……青色申告の申請の後に確定申告書Bと不動産所得用の青色申告決算書、収支内訳書
(2)白色申告……確定申告書Bと不動産所得用の収支内訳書

白色申告の場合は、収支報告書に数字を記入していきます。通帳への振込があった場合は、そのコピーなどを提出しなくてはいけない、と考えがちですが基本的に領収書や収支の証拠などは、提出する必要はありません。

では廃棄してもよいのか、というとそれも間違いであり、税務署が収支をチェックしていて経費が大きすぎる、家賃が実際の物件と比較して少ないなど異常があった場合には、証拠となる物を提出しなければいけません。そのため7年間は領収書などを保管しておく義務があります。確定申告をして税務署が確認の必要を感じた時に、経費の証拠が提示できなければ追徴の税金が課せられることもあります。

確定申告のフロー

確定申告に当たり、年間の支出と経費をまとめた帳簿を作成する必要があります。白色申告の場合は事前申告の必要がなく、帳簿は簡単な単式簿記で作成します。前年の1月1日から12月31日までの「収支内訳書」と「確定申告書B」を、毎年2月16日~3月15日の期間で提出しましょう

一方で青色申告は10万円、もしくは65万円の控除を受けられるなど税制面での大きなメリットがありますが、事前申告が必要です。65万円の控除を受けるには、不動産投資の場合は5棟10室、つまり5つの物件、もしくは10部屋以上を投資家として所有していることが条件になっています。

はじめて青色申告をする人は、3月15日までに「青色申告申請承認書」を税務署に提出する必要があります。また事業を開始して青色申告を行いたいという人の提出期限は、開業から2ヶ月以内なので注意してください。帳簿も複式簿記で作成します。1月1日から12月31日までの以下の書類を、期間内に提出しましょう。

・損益計算書
・損益計算書の内訳
・賃借対照表
・確定申告書B

その後、納税額が確定するので、納付書に従って納税を行います。決算関係の書類と帳簿、通帳や請求書、領収書などは書類の内容によって7年間さかのぼって確認を求められることがあるので、厳重に保管しておきましょう。損益計算書の作成に当たっては、毎月の出資を帳簿ソフトなどで日頃からつけておくと効率的です。

まとめ

不動産投資をする過程では、非常に多くの経費が発生します。節税をするためにも、経費のチェック漏れがないようにしましょう。経費として計上できるもののチェックを怠ると、それだけで数万円も税額が変わることがあります。不動産投資を積極的に行い、投資先を増やしていきたいと考える方は特に心がけておきましょう。

書類作成に不安がある場合は、税理士に確定申告や納税作業を委託するのも良いでしょう。マンション経営大学でも、税理士の紹介を行っています。プロから直接話を聞けるセミナーも無料で開催しているので、興味のある方はお気軽にご参加ください。適切な納税で、不動産所得の節税を行いましょう。

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