GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)とは?意外と知らない日本の年金事情
みなさんは「GPIF(ジーピーアイエフ)」を知っていますか。実は、私たちが納めている大切な年金を運用する「年金積立金管理運用独立行政法人」という組織なのです。
GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)とは?
GPIFとは「Government Pension Investment Fund」の頭文字を取った表記になります。
日本の公的年金のうち、厚生年金と国民年金の積立金の管理・運用を行っています(共済年金は対象外)。その資産規模はなんと130兆円にも達しており、米国社会保障年金信託基金に次ぐ世界第2位の規模を誇る「世界最大の機関投資家」とも呼ばれています。
GPIFは、ほとんどの運用を野村グループやゴールドマンサックス・アセット・マネジメントなど、外部の金融機関に委託してきました。ただ、最新の報道では、外部委託の手数料コストを削減するべく、「運用体制を大幅に見直し、自前での運用余地を広げる」としています。
なお、GPIFが現在掲げているポートフォリオは「国内債券:35%、国内株式:25%、外国債券:15%、外国株式:25%」となっています。
GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の投資戦略
現在、GPIFは上記のポートフォリオに向けて、日本株・外国株式などの買い増しを進めているそうです。「今、株価は好調だから、利益が出ていいんじゃないか」と思われる方もいるかもしれませんが、株価の暴落があった場合、大きな損失を招くリスクもあります。
実際、リーマンショックがあった2008年度の収益額は、マイナス9兆6670億円となっており、その前年度のサブプライムローン問題と合わせて、ほとんどの収益が吹き飛んでしまった計算となります。
株式の比率が現在に比べて低い時代でもこのような事態に見舞われたのですから、近い未来に同じような金融危機が起こった場合、損失は比べ物にならないのかもしれません。その結果、待ち構えているのは、増税や年金給付額の縮小といった「国民の負担増」です。
年金を払うということは、投資していることと同じ!?
「投資なんてリスクの高いことはできない」と思われる方もいるかもしれません。
ただ、そういった方々が頼りにして支払っている年金は、結局のところGPIFによって投資に回されているわけです。つまり、年金を支払うということは、投資をしていることと同じといっても過言ではないでしょう。しかも、その投資は自らの手で行うことができません。それにも関わらず、運用が失敗したときにだけ負担を強いられることになるのです。
もちろん「年金なんて信用するな!」と言っているわけではありませんが、「年金はリスクが少ないので安心」という考え方は変えたほうがいいでしょう。年金だって万が一のときには危ないかもしれない。そのような危機意識で、年金の運用動向についてもっと知るようにしなければなりません。
きっと真実を知れば知るほど、「社会保障だけに頼ることなく、個人でしっかりと資産運用をしていこう」という気持ちが湧いてくるはずです。そのときには、ぜひマンション経営大学のセミナーや個別相談会にお越しください。最新情報をわかりやすくシンプルにお伝えさせていただきます。
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