アパート経営の勉強法5つ！ウェブ、専門書、セミナーで身に着ける
アパート経営にあたっては、不動産の知識をはじめ、経営、税務などさまざまな知識が必要です。しかし、関連業種の就業者でもない限り、はじめから専門知識を持っている人はほとんどいないでしょう。つまり、多くの経営者は、未経験からアパート経営について勉強し、収益を上げることに成功しているのです。ここでは、アパート経営に必要な知識と勉強法についてご紹介します。
1.アパート経営に必要な知識とは
アパート経営においては、主に必要となる知識は次の4つです。
賃貸経営に関する基礎知識
建物（アパート）に関する知識
会計・税務に関する知識
詐欺に関する知識
それぞれどのような知識なのか解説します。
賃貸経営に関する基礎知識
アパート経営に取り組むなら、賃貸経営の収益のしくみといった基本から、収益を大きく左右する「ローン」と「キャッシュフロー」の考え方、事業計画の立案方法などの経営に関する基礎知識が不可欠です。
実際の賃貸管理は不動産管理会社に依頼するとしても、賃貸契約に関する規定や入居者対応、空室対策など、管理業務についての知識もきちんと身に付けておきたいものです。
建物（アパート）に関する知識
新築アパートを建築する場合、中古アパートを購入する場合のいずれも、建物に関しての知識が必要です。何年賃貸運営が可能なのか、将来的にどのような修繕費用がかかるのかといったことは経営計画を考えるうえで欠かせません。投資物件を見分ける際にも重要となります。このほか、建物の法定点検の義務や、損害保険に関する知識も必要です。
会計・税務に関する知識
アパート経営を行うことは事業者になることですので、会計や税務に関する知識も必要です。帳簿に関する知識や、経費化できるものできないもの、減価償却のしくみなど、こちらも勉強すべきことは数多くあります。確定申告に関する知識も必要です。
税務については、税理士への依頼を考えている人もいるでしょう。しかし、自身でも数字を把握しておくことは、経営計画において重要な役割を果たします。
詐欺に関する知識
アパート経営に関しては、近年詐欺や詐欺まがいの取引を持ちかける悪徳業者も存在しています。悪徳業者のうまい話に乗せられないためには、関連法規はもとより、どのような詐欺手法があるのかも知識として知っておくことが必要です。
2.アパート経営について学ぶ5つの方法
不動産投資・アパート経営に関する書籍を読む
ウェブから学ぶ
セミナー・相談会への参加
大家との交流
不動産に関する資格取得
アパート経営について学ぶには、ウェブや専門書、セミナーなどを活用することが近道です。1つの勉強方法だけでなく、さまざまな方法を活用して知識を深めましょう。まずは情報収集によって基本的な知識を深めてから、セミナーや交流などに参加していくことがおすすめです。
不動産投資・アパート経営に関する書籍を読む
すでにアパート経営に成功しているオーナーや、収益用物件を扱う不動産業者は、経営ノウハウを書籍として出版しています。まずは、アパート経営に関する書籍を数多く読みましょう。体験者の書籍だけでなく不動産投資の考え方や経営に関する書籍についても読み、経営者マインドを育てておくことも大切です。
ウェブから学ぶ
インターネットには、不動産投資について解説したサイトが数多くありますので、それらからも知識を得ることができます。知識の偏りを防ぐため、特定の不動産会社だけでなく、複数のサイトを利用するようにしましょう。現役の大家が参加しているポータルサイトでは、より実践に近い知識が手に入ります。また、普段から不動産関係の統計やニュースなどもチェックして、最新の経営情勢を知るようにしましょう。
セミナー・相談会への参加
収益物件を扱う不動産会社や現役の大家が実施する、セミナーや相談会への参加もおすすめです。セミナーでは一般的な知識が得られるだけでなく、日々変化しやすいアパート経営を取り巻く環境について知ることができます。資料の配布などもあり、参考となる内容が多く情報収集としては最も効率的な手段です。セミナーとあわせて相談会など面談の機会が設定してあれば、専門家から具体的なアドバイスをもらうこともできます。
最近では、不動産投資への関心の高まりから、特定の会社や経営手法に限らず、中立的な立場で行われるセミナーも多く見られるようになりました。知名度が高く何度も開催されており、過去の内容が公開されているようなセミナーであれば、無理な勧誘もなく安心して参加できるでしょう。
大家との交流
実際にアパート経営を行っている大家との交流からも、学べることがたくさんあります。リアルな成功・失敗談は、ウェブ上にはなかなか出てきません。セミナーや相談会と異なり、特定の会社に偏らない情報交換が可能です。大家の集まる交流会は全国各地で行われていますので、近くのものを探してみるとよいでしょう。
不動産に関する資格取得
直接経営にかかわることではありませんが、不動産に関する資格取得に取り組むことも、勉強方法としては効果的です。さまざまな規定の根拠などを深く理解することができます。不動産関連の資格としては宅地建物取引士が有名ですが、不動産実務検定やFP試験の内容は、知識として役立つ場面が多くあります。
3.専業大家とサラリーマン大家で効果的な勉強方法は違う！おすすめの方法とは
不動産投資の勉強の基本は、専門書やセミナー、インターネット上に公開されている情報から知識を学び、セミナーに参加したり、大家と情報交換したりといった方法です。
しかし、専業大家と、本業を持ちながらアパート経営に取り組むサラリーマン大家では、経営や勉強にかけられる時間に差があるため、当然押さえるべきポイントも異なります。専業大家、サラリーマン大家別におすすめの勉強方法をお伝えします。
専業大家は実践を中心に学びを広げる
専業大家は、サラリーマンと比較すると十分に勉強の時間が確保できます。セミナーや専門書を活用するだけでなく、大家同士の横のつながりからも積極的に学んでいきましょう。今後経営規模を大きくしたいとお考えなら、良質な物件を見分ける力を養うことも重要です。物件見学に取り組みながら学んでいくことをおすすめします。
また、アパート経営に専念できる専業大家は、アパート管理をまるごと業者に任せるのではなく、自己管理を取り入れて費用を節約するという手法も視野に入ってきます。そのため、不動産関連の資格取得を通じて、不動産管理や運営について体系的に学ぶことも効果的です。法的な知識を高めておくと、不動産会社や入居者との契約対応もスムーズに進みます。建物については、軽微なメンテナンスやリフォームが自身でできるようになると収支的に有利です。
サラリーマン大家は不動産会社との関係構築を
本業を持ちながらアパート経営のための勉強を行いたいのであれば、短時間に効率よく勉強を進めることを考えなければなりません。セミナーや専門書を活用しながら、不動産会社との関係を深めるのが効果的です。
不動産会社が行うセミナーは、アパート経営のポイントが短時間で理解できるようにわかりやすくまとめられていますので、早く基礎知識を得たいサラリーマン大家希望者に特におすすめです。また、ほかに本業がある場合、アパート経営を始めたあとは管理を不動産会社に任せるという人が大半でしょう。そのため、信頼できる不動産会社を見つけることがアパート経営の成功の鍵です。セミナーや面談の機会を活用して、よきパートナーとなる不動産会社を見極めましょう。物件購入時だけでなく、アフターフォロー体制も整った会社がおすすめです。
サラリーマン大家の場合、不動産経営について学ぶ時間は限られています。勉強の時間、情報収集の時間をスケジュール立てて確保していくことが重要です。
4.勉強を怠らないことがアパート経営の成功をもたらす
アパート経営について得ておきたい知識の範囲は大変幅広いものです。アパート経営を始めるまではもちろん、以降も常に勉強を怠らず、向上心を持って取り組むことが経営の成功につながります。幸い、不動産投資への注目から、アパート経営を学べる環境はかつてより整っていますので、上手に活用していきましょう。