五輪の競技場の再開発から考える。東京の地価はどう変わる?
五輪の開催が、地価の上昇をおおきく後押しし、新しく人気のエリアが増えています。
しかし人気があったとしても、五輪が終わってからも地価が維持されるとは限りません。
マンション経営は数十年に渡りおこないます。一過性の人気に乗じて立地を選んでしまうのは、少々危険かも知れません。
五輪開催で注目を集める湾岸エリア、選手村は大会後マンションに
現在、湾岸エリアでは大規模な開発がおこなわれています。
関連施設の多くがこの湾岸エリア(特に江東区)に集中し、晴海埠頭の選手村には、22棟のマンションが建設されます。また、大会後には50階建てのマンションになると予定されているなど、大きく注目されています。
大規模な住居増加により、住宅が供給過剰に陥る可能性も
しかし、この人気が五輪後も続くと考えるのは少々楽観的です。
前述した選手村に建設されるマンションの総戸数は約6000戸にものぼります。それに加え、続々と建設されているタワーマンションの数を考えると、五輪後は住宅の供給過剰に陥る恐れがあるのです。
需要よりも供給が多ければ、空室リスクの増加も懸念されてしまいます。
また、晴海埠頭の場合は最寄駅が大江戸線の勝どき駅、またはゆりかもめの新豊洲を利用しなければならず、都心までのアクセスが近いとはいえ、交通利便性があまりよろしくありません。
東京都は新たに地下鉄駅を設けるなどの考えを発表していますが、未だ企画の段階です。
流行に惑わされずに、安定して人気のある地域を選ぶことが大事
このように、五輪を主な理由として上昇している地域に関しては、将来的に考えた時に、もちろんメリットもありますが、デメリットもあると考えられます。
長期におこなうことが前提のマンション経営では、やはり一過性の人気に惑わされずに安定した人気がある地域を選ぶことが重要でしょう。
例えば、湾岸エリアに近い場所であれば、晴海などと同じく再開発が進み、リニア中央新幹線の始発駅としても注目されている品川エリアの近辺にある大森などが選択肢に入るでしょう。
実際に、生命保険会社大手「第一生命保険」やJ-REITの運用などを手がける会社が今年に入り、相次いで大森エリアの賃貸マンションを取得しています。
これは、手堅い運用が求められる生命保険会社が品川、中でも大森エリアは将来に渡り安定した運用益を出せると太鼓判を押しているようなものです。
まとめ
人気が上昇したり、流行っているものについつい食指が動いてしまうのは、日本人の性かもしれませんが、マンション経営の性質上、立地の選定は常に人気や住宅需要がある地域を選択するべきです。
さらに、その地域の中でも、人気の駅の沿線や、住環境が良い「穴場」を見つけられれば、マンション経営が成功する確率は飛躍的に向上することとなるでしょう。
マンション経営大学でも、人気の街の沿線にある穴場物件を多数紹介していますので、ぜひとも参考にしてみてくださいね!