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【実録】ワンルームマンション投資で大損!中古マンション投資に失敗した人の悲劇

不動産投資に興味がある方の中には、中古のワンルームマンションへの投資をご検討中の方もいると思います。古いマンションであればリーズナブルで、比較的手軽にマンション経営を始められるとお考えてのことなのではないでしょうか。

その認識は必ずしも間違いではありませんが、良いことばかりではないということも知っておかなければなりません。年数の経った古いマンションを購入したことで、思わぬトラブルに巻き込まれてしまうケースも少なくないのです。

【失敗エピソード1】購入直後に設備の老朽化で大きな出費が発生

ある投資家が投資対象に選んだ物件は都内にある当時築26年の中古ワンルームマンション。ところが、購入直後に「突然、床下から水が湧いた」というトラブルに見舞われてしまいました。老朽化した給水管が、コンクリートの内側で破裂してしまったのです。この建物が建てられたのはバブル期の頃で、その頃のマンションの給水管は金属管が多く、腐食しやすい物が多いと言われています。

管理会社によれば、「解決のためには長期にわたる根本的な工事が必要」とのことでしたが、「そんなことは知らない。とにかく早急に改善をしてほしい」という入居者とのあいだで板挟み状態に。対応しているうちに、結局入居者は出ていってしまったそうです。結果的に修繕に要した工事費用や、家財に対する賠償請求など、総額260万円もの出費も新たに発生し、散々な目に遭うという結果になってしまいました。

 

どうしたら失敗を防げたのか?中古マンションのチェックポイントその1

■中古マンションの設備は古く、耐用年数も短い
中古マンションは、新築や築浅物件よりも購入価格は安いものの、耐用年数が短いというデメリットがあります。築30年を超える物件であれば、大規模なメンテナンスを迫られているケースも多々見受けられるのが現状です。

例えば国土交通省の調べによると、築30年超のマンションのうち、実に5割以上のマンションが「配管や給水設備の劣化」を理由に、建て替えが検討されています。そのため、中古マンションは購入後すぐに修繕時期に差し掛かってしまうリスクがあり、どんなに利回りが高くても資本が回収できるとは限らないのです。

そのため古いマンションを購入するときは、修繕履歴や積立修繕金の状況、管理組合の修繕計画などの確認が必要です。売買契約に伴う重要事項説明では、この点もしっかりと聞いておかなければいけません。

一方で、新築・築浅のマンションであれば設備の品質も良く、100年は居住に耐えられると言われています。給水管に関しても、現在は腐食しにくい素材でつくられているため老朽化の心配もそうはありません。

■中古マンションには瑕疵担保責任の保証がない
住宅を売却後、売主が見落としていたことにより住宅の欠陥や不具合が見つかることを「瑕疵(かし)」と言います。その瑕疵に対する保証の責任を「瑕疵担保責任」と言い、個人間の売買ではこの瑕疵担保責任の期間は長くても1年程度、短ければ数ヶ月ということが多いです。この期間を過ぎた後に中古マンションの欠陥が見つかった場合も、オーナー自身が修繕しなければならないケースがあります。

平成21年の「住宅瑕疵担保履行法」の全面施行を受け、築10年以内の住宅で欠陥があった場合、修繕費用には保険が適用されることになりました。国土交通大臣指定の「住宅瑕疵担保責任保険法人」が対応するため、ゼネコンやデベロッパーの倒産によって修繕費用が支払われないリスクも抑えられます。

ただし、注意しなければいけないのは、この「住宅瑕疵担保履行法」は、第1売主が第1買主に対して瑕疵担保責任を負うものなのです。つまり、保険期間中の築10年以内の住宅でも、転売され中古住宅となった時点で保険は引き継がれません。中古住宅は「住宅瑕疵担保履行法」の保険適用外ということになってしまうのです。

 

【失敗エピソード2】家賃保証を過信してローンを返済できなくなった

中古マンション投資の失敗事例で多いのが、家賃保証契約に関するものです。家賃保証とは、空室期間も一定の家賃収入を得られるサービスのこと。中古マンションを販売する会社の中には、販売を促進するために家賃保証をセットにする会社が多くあります。

金融機関は、中古マンションにはあまり良い条件で融資をしてくれません。空室リスクが高いので、入居者が入りやすい新築マンションよりも金利を高く設定するのです。そこで買主も「金利が高いから怖いな」と思うのですが、仲介の不動産会社が「家賃を保証しているので高金利でも大丈夫です」と持ちかけてきます。すると、「それならローンで多額のお金を借りたとしても、確実な不労所得が得られるな」と買主が勘違いしてしまうのです。

しかし、これはあくまでも契約当初の話です。家賃を下げないと入居者が入らない場合も多い中古マンションでは、契約更新時に家賃保証の金額を下げられてしまうことも。その結果、毎月のローン返済額が家賃保証の金額を上回り、資産どころか負債になってしまうケースもよくあるのです。

また家賃保証を契約に入れる場合、定期的な修繕も家賃保証を行う不動産会社が一任することが多いのですが、指定業者以外に選択肢がないまま、高額な修繕工事を必要以上の頻度で行う義務が発生してしまい、収益性が大幅に低下することもあります。契約解除を申し込んだとしても、違約金を支払わなければいけないこともあるのです。

 

どうしたら失敗を防げたのか?中古マンションのチェックポイント その2


■家賃保証の適正額を把握する
家賃保証会社が立て替える家賃収入は、後々オーナーが支払わなければなりません。そもそも家賃は経年で必ず下がっていくもので、家賃収入が下がり続ければ、家賃保証の金額も下がっていきます。そのことからも、中古マンションの運用で家賃保証を当てにするのはあまり得策とは言えません。

また、失敗しないためには築年数・立地・面積などが同等の周辺の物件と比較して、保証されている家賃の金額が適切であるのかをチェックしましょう。家賃保証の手数料は、家賃に対する2割前後が相場です。例えば家賃が10万円の物件であれば、家賃保証は手数料を引いて8万円が適当と言えるでしょう。相場と大きくかけ離れた金額が提示されている場合、手数料が高いか、あるいは客寄せのために高い金額を設定し、すぐに値下げしてくる可能性もあります。

■ローンの条件が良い優良物件を見極める
最も重要なのが、融資を受けるローンの条件が良いかどうか、返済リスクがないかどうかを見ることです。元利均等返済方式の場合、たとえ家賃が下がったとしても毎月の返済額は一切変わりません。さらに金利返済分は減っていくので、経費に計上できる支出は減ります。つまり実質的な毎月の支出は、経年で増加していくのです。

家賃保証があるからと金利4%を超えるようなローンを利用してしまうと、後々リスクが高まってしまいます。それよりも返済を滞納することがないように、いい条件で融資を受けることを念頭に置いて物件を選びましょう。その点でも、客付けしやすい新築・築浅のワンルームマンションが運用には最適と言えます。

今の新築物件は工法や建材の進歩で機能性が高く、経年でも大幅な劣化が起こりにくくなっています。そのため、金融機関も金利や返済期間などの条件を優遇してくれます。例えば、返済期間20年で3,000万円の融資を受けたとしましょう。金利は中古マンションが4%、新築マンションは1.5%になります。これを毎月の返済額で比べると、前者は18万強、後者は14万5,000円弱です。

このようにいい条件で融資を受けると、金銭的なリスクはまるで違ってきます。家賃保証だけを当てにするのではなく、いい条件で融資を受けることも考えましょう

中古マンションには反社会的勢力団体が入居しているリスクも

他にも、中古マンション投資に関して、念頭においておくべき点があります。反社会的勢力団体が入居している集合住宅の場合、資産価値が下落してしまう可能性があることです。これは、彼らが原因でその他の入居者の安全性が脅かされてしまうからだと言われています。

こうした状況を鑑みて、平成21年以降、不動産関係団体では国土交通省や警察庁の協力を仰ぎながら、反社会的勢力団体の集合住宅への入居を禁止するモデル条項を定めました。ただし、制度が施行される前の中古マンションには、反社会的勢力団体が入居しているリスクもあるので、投資をする前に入念なリサーチが必要です。もしも中古マンションを購入する際は、こうしたリスクも想定しておきましょう。

 

まとめ

中古ワンルームマンションへの投資は、初期投資としてはリーズナブルなので、一見魅力的に見えます。しかし、紹介してきたようなリスクもあることを忘れてはいけません。

新築・築浅マンションなどへの投資についても十分に知り、視野を広げたうえでしっかり投資先を検討しましょう。マンション経営大学では、セミナーを通してマンション経営のノウハウをお伝えしています。不動産投資への不安がある、知識を得たいという方は、ぜひお気軽にセミナーにお申し込みください。


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