アベノミクスで景気が回復すると、将来の年金は増える?増えない?
2014年度の年金支給額は、昨年より0.7%引き下げられることが、厚生労働省より発表されました。アベノミクスによる経済回復があるのに、なぜ増えないばかりか減額になるの?と疑問に思われる方も多いかと思います。
今回は、景気回復と年金支給額がどう関係するのか。そして、20年、30年後の年金受給額は増えるのか、それともまた減っていくのか、検証していきましょう!
■過去の帳尻合わせのために年金の減額はまだ続く…?!
2013年10月より、年金の支給額は従来と比較して1%も減額となりました。また、2014年の4月にはさらに0.7%の減額。もうこれ以上は下がらないかな…というのは甘い考え。実は、残り0.8%、合計して2.5%分の減額があって、初めて適正な水準なのです。
というのも、公的年金は従来、物価や賃金水準で変動するもの。景気が悪化し物価が下落すると年金額も下がるのが基本的なルールです。しかし、2000〜2002年度の3年間、景気が低迷し物価が下落したにも関わらず、政府は「高齢者の生活に配慮する」という特例で年金額を据え置きました。以降、年金の払い過ぎが継続し、過剰に給付された年金額の累計は8兆円。適性の水準に直すためには、2013〜2015年度の3年間のうちに合計2.5%の引き下げが必要なのです。
■年金受給額は下がるが保険料の納付は増額!国民の生活は苦しく?
2014年4月からの年金受給額は、国民年金を満額で受け取っている人であれば、2013年度と比較すると月額で475円減の6万4,400円。厚生年金を受け取る標準世帯の場合、月額で1,666円減の22万6,925円となります。
一方、国民年金も厚生年金も、同じく2014年度から保険料が月額1万5,040円から1万5,250円へ210円の増額となりました。この保険料はさらに2017年度まで毎年上げることが決められています。
また、消費税が5%から8%にアップした影響もあり、国民にとっては納める税は増え、受け取る年金は下がるという、非常に苦しい状況が続いていく見通しとなっているのですね。
■少子高齢化が年金受給額アップの足かせ?
でも、物価が下がれば減らされるのが年金なら、物価が上がる、すなわちアベノミクスによる景気の回復が本格化すれば、2.5%の減額が終了した2018年以降は年金受給額は増えていくのでしょうか?
残念ながら、景気が回復しても素直に年金受給額が増えることは難しそうです。
というのも、年金の受給額は物価の増減と労働者数の増減により調整されるため。たとえ物価が上昇したとしても、問題は少子高齢化です。年金受給者は増加、反対に年金を支える現役就労世代は減っていく傾向にある現状では、年金の受給額は今後も良くて差し引きゼロの据え置き。あるいは、将来的にはさらに目減りする可能性の方が高いと言っても間違いではなさそうです。
■年金を補う安定収入を!ワンルームマンション経営がオススメ!
目減りしていく年金に頼っているだけでは、老後の豊かな生活に不足が生じてしまうことは、このコラムで何度かご紹介してきました。大切な老後は、ご自身で守らなければいけません。
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老後は勝ち組?年金対策から見るマンション経営コラムまとめ
■ポイントまとめ
- 2015年度までに年金受給額は合計で2.5%も目減りする?
- 景気が回復しても年金受給額のアップは難しい!
- 老後の収入を補うために、マンション経営という資産運用を!