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東京は本当に世界一の都市になれるのか(3)-防災・防犯編-

東京都が2014年9月に公表した「東京都長期ビジョン」では、10年後の2024年までの都政運営指針が示されています。

これから東京五輪に向けて、東京都市圏はどうなっていくのでしょうか? そして、五輪が終わった後には、どのような東京都市圏の姿が広がっているのでしょうか?

今回は東京都長期ビジョンより、「防災」「防犯」の観点から東京都の未来像を想像してみましょう!

10年後の東京で実現する未来の「防災」

■「地震の危険がある街」から「地震が来ても大丈夫な街」へ!

東京に起こりうる災害と言えば、やはり首都直下地震ではないでしょうか? 東京都長期ビジョンでも、おおむね10年後に向けた震災対策が発表されています。

10年後の東京では、主要道路の沿道建物の耐震化や無電柱化により、災害時の物資や人員の侵入ルートが確保され、その他の住宅や都市施設の耐震化とあわせて「倒れない街」が実現されるとしています。また、木造住宅密集地域では「燃え広がらない、燃えない街」の実現を目指しているようです。

具体的な政策目標としては、

・震災による被害の最小化
・建物の倒壊による特定緊急輸送道路の閉塞を防ぎ、災害時の輸送ルートを確保
・災害時に一般車両の流入禁止区域の境界となる環状7号線につき無電柱化を完了
・災害時の活動拠点、避難施設として防災上重要な建築物の安全を確保
・木造住宅密集地域(整備地域)において延焼遮断帯の形成と不燃化を実現

という項目を掲げています。

東日本大震災を契機に、都民の防災意識は向上しているものの、まだ対策が十分とは言えないさまざまな問題をひとつずつ解決するために、「地震が来ても大丈夫な街」への準備が着々と進んでいるようですね!

10年後の東京で実現する未来の「防犯」

■「危険ドラッグ」などの凶悪犯罪を撲滅し「世界一安全な都市」へ

街を評価する際に重要な項目と言えば、やはり「治安」があげられるでしょう。

日本の治安の良さは世界でも有数ですが、東京都はこれに磨きをかけ、住んでいる人はもちろん、訪れたすべての人々が治安の良さや生活の安心を実感できる「世界一安全な都市」を目指して行くそうです。

具体的な政策としては、おおむね10年後までに

・通学路に防犯カメラを設置(すべての公立小学校)
・防犯ボランティア登録団体数の増加(2013年比で50%増)

などを掲げています。

すでに今までの取り組みにより、都内における刑法犯認知件数は、12年間でなんと4割以上も減少するなどの成果をあげているようですが、高齢者を狙った詐欺や、女性を対象とした凶悪犯罪、危険ドラッグの使用などの犯罪を撲滅するには至っておらず、これらの取り締まりに力を入れていくとのことです。

まとめ

無事に生活している人にとっては、なかなかその恩恵が感じられない「防災」や「防犯」の対策ですが、「災害に強い」「治安が良い」というのは、いざというときに欠かせない、とても大きな街の魅力です。

上述してきたように、東京では五輪開催も見据えて、防災・防犯に対する政策の実現がどんどん進んでいます。そして、その対策の成果は、五輪後にも素晴らしい資産として残るでしょう。

住んでいる人だけではなく、訪れる外国人観光客にも安心・安全を提供しようとする取り組みは、実に日本人らしい「おもてなし」であり、日本の首都である東京圏の魅力がより世界へ発信されていくことが期待できるのではないでしょうか。