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【悲報】国民年金の支払い期間が5年延長か……老後不安が加速

なんと、20歳〜60歳までの加入が義務付けられている国民年金について「65歳まで支払い期間を引き上げる」との検討がされているそうです。

暗いニュースが続く年金関連の問題ですが、どうして支払い期間が引き上げられるのでしょうか?

働く高齢者が増えるから年金の支払い期間が延長?

厚生労働省では、国民年金について「今後60歳を超えても仕事を続ける人の増加が見込まれる」として、現在の支払い期間をなんと5年間も延長する方向で検討がなされているようです。

その根拠としては「希望する人全員を段階的に65歳まで雇用することが企業に義務付けられたから」という点が挙げられています。

働きたくても働けない! 現状、高齢者雇用政策は機能せず

年金支払い期間を引き上げる際の根拠とされた「65歳まで段階的に雇用することを義務付ける」との高年齢者雇用安定法改正案ですが、企業の人件費増や、能力の低い従業員も雇用しなくてはならないリスク、高齢者の雇用が増えるために若者の雇用を抑えなければならないデメリットなどもあり、実質的には機能できていないのが現状です。

また、その他の高齢者雇用政策として厚生労働省が行っている、定年前の60歳〜64歳の人材を新規雇用した企業に助成金を支給する「高齢者雇用安定助成金」という制度もありますが、この政策の2013年度実績は、「2025人」という実施目標に対して、たった「1人」にしか適用されていません。

高齢者雇用に関しては「企業も乗り気ではない」と推測できる実態が浮き彫りになっており、かなり厳しい状況にあると言えるでしょう。

そして、さらに引き上げられる「年金受給開始年齢」

さらには、年金受給開始年齢が引き上げられる可能性も浮上してきています。

2014年10月10日に社会保障制度改革推進会議で、清家篤議長が、現在の受給開始年齢について「引き上げることもありえる」と宣言しました。

支払い期間が増え、需給開始年齢も引き上げられるとなれば、今でさえ随分と崩れてしまった「老後は悠々自適に年金暮らし」という神話は、跡形もなく消滅してしまうのではないでしょうか。

これまでの「高齢者雇用対策」といった政策は「ポーズ」に過ぎず、年金受給開始年齢の引き上げに向けた布石だったのではないかと疑いたくなるほどに、状況は悪化しているといえるでしょう。

先の見えない老後を少しでも華やかにするためには早めの対策を!

人間には、好ましくないことや精神的苦痛を与えるような厳しい事実を受け入れたがらない「感情バイアス」というものがあります。

もしかしたら、これからの暗い年金事情に対しても感情バイアスが無意識にかかっているだけで、本当は今私たちが感じている以上に、相当に深刻な状況に陥っているのかもしれません。

これからは「年金や退職金頼みの老後」を捨て、「自分でしっかりと備える老後」へ切り替えるのが、賢い選択と言えるでしょう。