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団塊ジュニア世代が〝盗んだバイク〟で老後を走りきる方法

1971年から74年にかけての第二次ベビーブームに生まれた団塊ジュニア世代は、今現在は40代前半、つまり、働き盛りの年齢を迎えています。

この世代は、生まれた頃には1960年代の高度経済成長がひとまず落ち着いていましたし、いざ社会人として羽ばたこうとする時にはバブルが弾けていた世代です。中高時代には相次ぐ校内暴力が話題になりましたし、就職活動の時期には就職難に苦しみ、「貧乏くじ世代」などという嬉しくない名称もついています。

若者を語る時に、なんだかずっと言われ続けている気がする「キレる若者」「仕事がない」の先駆けと言えるかもしれません。

下唇を噛んで耐えつづけた「団塊ジュニア世代」の反骨心

そんな哀しき世代の青春時代を支えたミュージシャンの一人に尾崎豊がいます。

尾崎自身は65年生まれですから世代は少し上ですが、既成概念を打ち壊すかのように社会に立ち向かった姿に憧れたのは、まさにこの団塊ジュニア世代です。「盗んだバイクで走り出す」「夜の校舎 窓ガラス 壊してまわった」という有名な尾崎の歌詞が象徴するように、団塊ジュニア世代は、若い頃から窮屈を感じながらも反骨心を蓄えてきた世代とも言えます。

就職難をかいくぐってなんとか会社に入ると親子の年齢ほど離れた団塊世代がなかなか道を譲りませんし、いわゆる「失われた10年」とも「失われた20年」とも言われる不況を、そのまま社会人としてのキャリアとして寄り添ってしまった団塊ジュニア世代。彼らは、年功序列型賃金・終身雇用を目一杯味わった世代を、下唇を噛みながら見上げてきました。その見上げた世代は年金をバッチリもらいながら去っていきます。

ついに、タフな団塊ジュニア世代がビジネスの主役に躍り出る

こう並べてみると何だかネガティブなことばかりのように思えますが、いよいよ団塊の世代がリタイヤした今、ビジネスの主役は、その苦境を淡々と乗り越えてきたタフな団塊ジュニアへとようやく移り変わったのです。

そもそも気鋭のベンチャービジネスを立ち上げてきたのは団塊ジュニア世代に多いわけですが、こうして視界が晴れた時にどう動くか。つまり〝盗んだバイクで走り出した〟鬱屈をいかにして建設的に晴らしていくのか。それがカギになってきます。

いずれも人数の多い「団塊」と「団塊ジュニア」、その大きな差はずばり「老後」にあるでしょう。払った額が戻ってこないとすら言われている年金を頼りにするわけにはいけません。雇用延長で60歳定年とはいかない現在、40代はサラリーマン世代の折り返しではありません。

「団塊ジュニア」世代はあっても、「団塊ジュニアのジュニア」が世代として括られないのは、言わずもがな少子化の中にあるからです。人口の分布がひょうたん型から逆ピラミッド型へと変わっていく中で、たしかに社会保障面での恩恵は大きく失われていくことでしょう。ただし、一方で、団塊ジュニアは「これからの働き手として人数的に常にマスである」という強みを持つことができるともいえます。

60歳定年、終身雇用が崩れつつある今こそ、今の団塊の世代が享受しているような「老後」を目指すのではなく、「老中」や「老前」、つまり第一線から退かないビジネススタイルを自ら築き上げるべきです。

生涯現役に向けて積極的なアクションを

「起業は20代や30代の若き頃にするもの」というイメージがありますが、実際には、過半数近くは40代以上です(日本政策金融公庫総合研究所「2013年度新規開業実態調査」)。起業の平均年齢はこの20年ほどずっと41〜2歳程度で推移しています。一方で、15年ほど前までは1〜2%台だった60歳以上の起業は、今では6%前後まで上がってきています。団塊世代の一部が新たなビジネスを起こしているのでしょうか。

つまり、起業には、いついつまでにやりましょうというルールはありません。今からでも遅くないのです。生涯現役に向けて、起業もしくは、ゆくゆく事業へ持ち込むための資金を運用する取り組みを会社外で持つべきです。

振り返ればこの世代は、行く先が詰まるたびに、既存の枠組みを取っ払うことを繰り返してきた世代です。このアクションを今一度来たるべき老後に先んじて放てば、団塊ジュニア世代は社会を動かす中核となり、日本全体を活性化させていくのではないでしょうか。

※(参考):日本政策金融公庫総合研究所「2013年度新規開業実態調査」